2019.08.20
クリエイティブ業界
世の中がデジタル化してすでに25年以上は経過していますが、デジタル業界のクリエイターたちのイメージはさほど向上してないのではないでしょうか?
かつて世の中のクリエイティブシーンを牽引してきたクリエイター達は、その多くがテレビ業界出身の方々でした。 僕自身も CM 業界などに憧れを抱いたりはしていました。
しかし今や完全にメディアの主役は交代しました。
4大メディアのうち新聞雑誌ラジオは急速にそのシェアを低下させ、最大のメディアであるテレビ媒体ももはや中高年専用媒体となってきています。
若年層を中心として拡大してきたネットメディアも全年齢層へ拡大を実現し、近くネット広告は広告業界でも最大となり、その重要度はすでにメディア最大のものとなっています。
ただしそれと時を同じくして、クリエイターたちの中心がネットへ移動してきているかと言うとまだまだその動きは大きくないと思われます。
僕らが見上げていたネット黎明期の重鎮の方々、ビジネスアーキテクツの福井さんやキノトロープの生田さん 、デジハリの杉山さんなどなど、それらに続くような知名度と規模感の重要度の高いクリエイターがなかなか排出されづらくなっているということはあると思います。
そして時代は CM や雑誌広告新聞広告などから Web サイト制作、アプリ開発、Web映像などに移ってきてはいますが、特にここでの大きな変化は一つです。
それは従来はインパクト重視・影響力重視などクリエイターとしてのセンス・感覚の幅が大きいものでしたが、それはあくまでその後の結果が厳格に計測されづらい、という背景があったと思います。
ところがウェブの時代は全てのレスポンスが厳密に数字として表れます。
それによってどういうデザインをするべきなのかどういうクリエイティブを行うべきなのかというルールが変わってくるということです。
そういった新ルールも含めた新しいクリエイターの形が求められていると思います
そこには従来型の感覚・感性型のクリエイター像はなく、右脳によるデザインの美的感覚というところも残しつつ、本来広告物が持っているべき費用対効果という概念でデザインを語ることができる左脳型も兼ね備えたクリエイターが求められています。
我々の会社、センタードではそういった課題を重く捉える中で、次世代型クリエイターの形となるものを模索しながら人材育成を行い、その排出を目標としています。